「物事の是非は、決断した時に決まるものではない。」
中野渡は言った。「評価が定まるのは、常に後になってからだ。もしかしたら、間違っているかも知れない。だからこそ、いま自分が正しいと信じる選択をしなければならないと私は思う。決して後悔しないために。」
池井戸潤の最新作、「銀翼のイカロス」のラストシーンで、東京中央銀行の頭取の中野渡謙が半沢直樹にしみじみ語った言葉である。
「半沢直樹、史上最大の倍返し 今度の敵は巨大権力!」とキャッチコピーも刺激的なこの作品、読み終えました。
頭取命令により経営再建中の帝国航空を任された半沢が、500億円もの債権放棄を求める政府の再生タスクフォースと激突する。巨大権力相手に、史上最大の倍返しとなるか? 発売3日で発行部数が55万部に達した大人気エンタテインメント小説です。