今年読んだ本のBEST5です。
1 人新世の資本論(斎藤幸平)
2 一流の頭脳(アンダース・ハンセン)
スマホ脳( 〃 )
3 スターバックス成功物語(ハワード・シュルツ)
4 運命の人(山崎豊子)
記者と国家(西山太吉)
5 京大おどろきのウイルス学講義
1 人新世の資本論(斎藤幸平)
大学が立命館大学で、当時(昭和40年代)は、マルクス経済学を中心とした講義内容でした。
経営学や会計学も、マルクス経営学・マルクス会計学で、
少し違和感を持ちつつ講義を受けていました。
社会人になり、マクロ経済学・ミクロ経済学の理論で
世の中が動いている(動かされている)ことを実感していました。
今回、斎藤氏の「人新世の資本論」を読み
マルクスが「資本主義」の行きつく果て
資本主義が格差の拡大、気候変動などをもたらすことを予見していたことで
マルクスを再認識しました。
SDGsを推進することが今の地球温暖化を救えるという
イメージづくりの欺瞞?を感じさせてくれた1冊です。
脱経済成長と<コモン>の再生
実現不可能とも思える著者の提言を実行しないと
次世代に地球はどうなってしまうのか
深く考えさせられた1冊です。
2 一流の頭脳(BRAIN)
ベストセラーになって話題をふりまいた
「スマホ脳」の著者が2016年に書いた本です。
・両手でコブシを作って向かい合わせにする。それがあなたの脳の大きさ
・体の主たる機能は脳を運ぶこと
・私たち全員が多かれ少なかれADHD(注意欠陥・多動性障害)傾向を持っている
・BDNF(脳由来神経栄養因子)が学習や記憶の力を高める
・BDNFは有酸素運動で増える
・脳そのものは年0.5%から1%縮んでいく
・運動をするとBDNFが分泌され脳は成長さえする
・脳細胞の再生には運動、低カロリーな食事、フラボノイド
・遠くまで移動できる動物は脳が大きい
・人類の誕生を0時とすると狩猟生活が終わったのは23:40、インターネットは23:59:59
要は、運動(有酸素運動)をすることが
脳の機能低下を防ぐということがよくわかり
ウォーキングを毎日欠かさずするようになる動機付けを与えてくれました。
3 スターバックス成功物語(ハワード・シュルツ)
スターバックスに行きたくなる本です
この本を読んでからスターバックスのファンになり
毎日スタバの珈琲豆でドリップコーヒーを淹れています
著者のハワード・シュルツは創業者ではないが
スターバックの魅力に取りつかれ途中入社した。
その後創業者たちと対立し、自らコーヒーを販売する起業を創業してしまう。
その後、スターバックスが身売りに出た時点で同社を吸収合併し、
自らの会社名をスターバックスという名前に変更したのである。
コーヒーという低単価の商品で世界的大企業になった/なっている
という事実が証明する通り素晴らしい経営者である
一人だけで目的を達成しても決して心は満たされない。
チームでレースを勝ち抜いてこそ、大きな喜びと報酬を分かち合うことができる。
“1998年に発刊された本書は、20年たった今だからこそ
継続すること自体の難しさ、その為に必要なことを伝えてくれる。
経営者に是非読んでいただきたい1冊です。
4 運命の人(山崎豊子) 記者と国家(西山太吉)
沖縄返還に伴う、佐藤内閣の対米密約を白日の下に曝し、
逮捕・有罪判決を受け、記者生活にも終止符を打つことになった一連の経緯についいて
小説化した山崎さんの「運命の人」と
主人公とされる西山記者の総括報告と言うべき本である。
今の沖縄と政府とのいろいろな軋轢の陰に
隠された事実があることを改めて感じました。
今だからこそ読む価値のある本です。
5 京大おどろきのウイルス学講義
【目次より】
第1章 「次」に来る可能性がある、動物界のウイルス
第2章 人はウイルスとともに暮らしている
第3章 そもそも「ウイルス」とは何?
第4章 ウイルスとワクチン
第5章 生物の遺伝子を書き換えてしまう「レトロウイルス」
第6章 ヒトの胎盤はレトロウイルスによって生まれた
第7章 生物の進化に貢献してきたレトロウイルス
レトロウイルス(ここでいうレトロとは、「古い」ではなくRNA→DNAのように
「逆に」進むの意)にまつわる動物とヒトとの長い歴史や、
ヒトの胎盤形成に果たしたレトロウイルスの役割など、
最新にして高度な学術成果の最前線をわかりやすく解説されています。
本書は「新型コロナ(SARS-Cov-2)」をあれこれ詳しく解説しようとするのではなく、
広い意味でウィルスとは何かを説明し、色々なところから出てくる情報を正しく理觧する為に
ウィルスというものを単なる病原体としてではなく、
発生・再生、進化の担い手という観点から話が展開されていきます。
ウイルスについての見方を変えさせれられた1冊でした。